平均点の変化に隠れた“本当の力”/塾長ブログ
近隣小中学校に通学のお子様をお持ちの保護者様へ(渋川・吉岡・榛東)
皆さんこんにちは。
うえだ未来塾の上田です。
中間テストの個票が返却され始めています。
今回は「平均点」という観点から、成績の見方や学びの姿勢についてお話ししたいと思います。
ケース①:平均点が大きく下がった学年
ある中学校の学年では、1学期期末テストと比べて今回の中間テストで 平均点が50点も下がる 結果が出ました。
英語:61.1点 → 49.3点
理科:73.8点 → 56.3点
5教科合計:322.2点 → 272.9点
一見「下がってしまった…」と思うかもしれませんが、実はここにチャンスがあります。
平均点が下がる中で、前回と同じ点数を維持できた子や、少しでも上げた子は 順位を大きく伸ばしている のです。
当塾でも、点数はほとんど変わらずに 順位を16位上げた生徒 がいました。
これは、単純計算で50点アップと同等の価値があります。
周りが苦戦する中で安定した成果を出す――それは本当の意味で「力がついている」証拠です。
ケース②:平均点が大きく上がった学年
一方、別の中学校では真逆の現象が起きました。
1学期期末テスト:303.8点
2学期中間テスト:336.4点
理科が 46.5点 → 71.5点(+25点) と大きく伸び、全体の平均も上昇しました。
ところが、点数が前回と同じくらいだった生徒は、順位を落としてしまいました。
「前と同じだから大丈夫」と思っていても、周りがそれ以上に伸びていれば、結果的に下がる。
これが“平均点の怖さ”です。
平均点をどう見るか
「平均点くらい取れていればいい」と思う気持ちはよくわかります。
しかし、“平均を維持する” ということは、“周りと同じ努力を続ける” ということでもあります。
つまり、努力を止めた瞬間、平均以下になってしまうのです。
これは中学生だけでなく、これから中学生になる小学生にも言えることです。
勉強の習慣が身についている子は、学年が上がっても安定して成果を出せます。
逆に、「前と同じくらいでいいや」と思うクセがついてしまうと、成長のタイミングで差が広がっていきます。
最後に
今回の結果から見えてくるのは、
「平均点の上下」ではなく、「その中で自分がどう動いたか」が大切 ということです。
テストは点数だけでなく、順位にも注目して見てほしいと思います。
なぜなら、平均点が下がっても順位を上げている子は、確実に実力をつけているからです。
逆に点数が同じでも、平均点が上がれば順位は下がる――これが現実です。
つまり、“点数の見た目”ではわからない成長や課題が、順位にははっきり表れます。
ぜひテストの返却時には、点数だけでなく「前回からの順位の変化」にも目を向けてあげてください。
お子様が「前よりも少し上がった」「もう少しで次の順位に届きそう」と感じられたら、それが次の努力の原動力になります。
その小さな前進を見逃さず、ぜひ認めてあげてください。
勉強の伸びには波がありますが、前を向いて挑戦し続ける姿勢が、これからの学力を支えていきます。
点数や順位の変化を通じて、「何ができるようになったか」「次に何をすべきか」を一緒に考えていくこと。
それこそが本当の意味での“成績を見る力”だと思います。
[2025-10-15]