ケアレスミスの正体は国語力不足だった ― 小学生から始める本当の学力づくり/塾長ブログ
近隣小中学校に通学のお子様をお持ちの保護者様へ(渋川・吉岡・榛東)
皆さんこんにちは。
うえだ未来塾の上田です。
小学生と中学生では、当然ながら学習において優先すべきことは異なります。
中学生になれば定期テストや高校入試を見据え、英語や数学といった教科に力を入れる必要が出てきます。
一方で、小学生の学習において最も重視すべきものは何かと考えたとき、私は迷わず「国語」、そして「読書」だと思っています。
これまで何度も同じような内容を書いてきたため、「またこの話か」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、それでも繰り返しお伝えしたいのは、それだけ国語が学力の土台として重要だからです。
よく「学習の土台は国語」と言われます。これは決して大げさな表現ではありません。なぜなら、英語や数学、理科、社会といったすべての教科の設問は、日本語で書かれているからです。(一部、英語表記の問題を除けばですが)
つまり、設問に書かれている内容を正確に読み取り、理解する力がなければ、どれだけ計算力があっても、どれだけ英単語を覚えていても、本来取れるはずの点数を失ってしまう可能性があります。
実際に中学生を指導していると、「ケアレスミスでした」という言葉をよく耳にします。しかし私は、その多くは本当の意味でのケアレスミスではなく、「思い込み」や「設問の読み違い」「自分なりの解釈」によるミスではないかと感じています。
本人に理由を聞いても、「なんでこんなミスをしたのか自分でもよくわからない」と返ってくることがあります。
これは、文章を正確に読む力、つまり国語力が十分に育っていないことが原因の一つだと考えています。
また、記述問題で漢字を間違えて減点、あるいは×になってしまうケースも非常に多いです。これは知識不足というよりも、国語の基礎である漢字力が身についていないことが原因です。
保護者様の中には、「小学校の頃は毎週のように漢字テストがあって、合格するまで何度も書かされていたはずなのに」と感じる方もいらっしゃるでしょう。生徒本人も「たくさん書いたのに、なぜできないんだろう」と悩むことがあります。
では、なぜそれだけ書き取りをしても漢字が定着しないのでしょうか。
私は、漢字学習において単純な書き取り練習は、必ずしも効率的とは言えないと考えています。実際、私自身も書き取り練習が得意だったわけではありませんが、漢字は比較的得意でした。
英語と漢字の大きな違いは、「文字そのものに意味があるかどうか」です。アルファベット自体には意味はありませんが、漢字は一文字一文字が意味を持っています。だからこそ、漢字は意味を理解しながら学ぶことで、はるかに定着しやすくなります。
その考えから、当塾では小学生の漢字学習に「出口先生の頭のよくなる漢字」シリーズを使用しています。ただ書いて覚えるのではなく、漢字の成り立ちや意味を理解しながら学習することで、「使える漢字力」を育てることを目的としています。
また、当塾の国語指導は、いわゆる一般的な塾の指導とは少し異なります。国語では「速読解力講座」「新国語」「論理エンジン」といった教材・講座を活用し、読む力・考える力・論理的に理解する力を段階的に養っています。
それぞれの詳細については、ホームページ内の「コース」案内をご覧いただければと思いますが、共通しているのは、国語を学習の中心に据えているという点です。
小学生は、まだ時間に余裕があります。習い事で忙しいお子様も多いと思いますが、宿題をこなすだけで終わるのではなく、ぜひ意識的に「読む時間」「考える時間」を確保してほしいと思います。読書もその大切な一部です。
小学生のうちに身につけた国語力は、中学生になってから必ず生きてきます。逆に、この土台が弱いままだと、数学の文章題、国語の読解問題、理科・社会の記述問題など、あらゆる場面でつまずくことになります。
国語はすぐに点数として成果が見えにくい教科かもしれません。しかし、長い目で見たとき、これほど費用対効果の高い学習はありません。
今回のブログが、小学生の学習について考えるきっかけになれば幸いです。
[2025-12-13]