なぜ定期テストはできるのに、統一テストでは点が取れないのか?/塾長ブログ
近隣小中学校に通学のお子様をお持ちの保護者様へ(渋川・吉岡・榛東)
皆さんこんにちは。
うえだ未来塾の上田です。
統一テストがだんだん難しくなる?
「統一テストって、回を重ねるごとにだんだん難しくなっていませんか?」
そう思う方もいるかもしれません。
もちろん、学年が進めば学習内容そのものが難しくなっていきます。
定期テストと、入試レベルの問題である統一テストでは、そもそも問題の性質がかなり違います。
一言で説明するのは難しいのですが、今回は数学を中心に少し掘り下げて書いてみたいと思います。
定期テストと入試問題は何が違うのか
定期テストでは、学校のワークや教科書、授業で扱った問題と同じ、あるいはかなり近い問題が出題されることがあります。
そのため、繰り返し練習して、
「この問題なら、この解き方」
と分かるようになれば、高得点を取ることができます。
もちろん、学校や先生によって問題の出し方には違いがあります。
それでも、基本的には「授業で学んだことを、どれだけ身につけているか」を確認するテストです。
ところが、入試問題は違います。
「初見問題が増えていく」というより、そもそも初めて見る問題がほとんどです。
もちろん、「以前解いた問題と少し似ているな」と感じることはあります。
でも、全く同じ問題が出てくるわけではありません。
特に思考力や読解力を問う問題になればなるほど、初めて見る問題になるのは当然です。
入試問題は、ただ難しい問題を並べているわけではありません。
「思考力を問う」
「文章を正確に読み取る力を見る」
「身につけた知識を活用できるかを見る」
そういった目的に合わせて、それに見合う問題が作られています。
だから、見たことがない。
それは当然なのです。
「見たことがない」にどう向き合うか
例えば数学の問題を見て、
「こんな問題、やったことない」
と思うことがあります。
そこで手が止まる。
これも当然です。
大切なのは、そこでどう考えるかです。
「やったことがないから無理」
となってしまうのか、
「やったことはない。でも、知っていることを使って何かできないかな」
と考えられるのか。
この違いは大きいと思います。
入試問題では、
「これは一次関数の問題です」
「ここでは相似を使います」
「この公式を使ってください」
とは書いてありません。
問題文を読む。
条件を整理する。
図や数字を確認する。
今まで勉強してきたことを思い出す。
その中から使えそうなものを探す。
そして、それらを組み合わせてみる。
そうやって、自分で解き方を考えていかなければなりません。
私は、これを「自分の引き出しの中から必要なものを選んで、コーディネートするようなもの」だと考えています。
知識を持っているだけではなく、「どれを、どこで使うのか」を自分で判断する必要があるのです。
「読む」「考える」「組み合わせる」
入試問題で必要になる力を簡単に言えば、
「読む」
「考える」
「自分の引き出しの中から必要なものを選び、組み合わせる」
ということになると思います。
例えば、問題文が長いからといって、必ずしも難しいことを言っているとは限りません。
一つひとつ丁寧に読んでみると、実は言っていることは非常にシンプルだった、ということもあります。
逆に、短い問題だから簡単とは限りません。
問題文をきちんと読まず、
「たぶんこういうことだろう」
と自分の思い込みで解いてしまえば、そこで間違えます。
つまり、入試問題では学習内容の習熟度だけでなく、
問題を正確に読む力、条件を整理する力、何を使えばいいのか考える力
なども問われます。
そのため、定期テストでは高得点を取れているのに、統一テストになると急に点数が取れなくなることがあります。
もちろん、基礎が不足している場合もあります。
ただ、基礎ができていても、初見問題に対応する経験が少なければ、そこで戸惑うことはあります。
だから、基礎だけでも足りない
では、どうすればいいのでしょうか。
もちろん、基礎は大切です。
基礎がなければ、初見問題を考えることもできません。
知識がなければ、自分の引き出しから取り出すものがないからです。
まずは基本的な知識や解法を身につける。
その上で、今度は初めて見る問題に触れていく必要があります。
最初からできなくても構いません。
間違えてもいい。
途中で手が止まってもいい。
問題の解説を読んで、
「そういう見方をするのか」
「ここに気づけばよかったのか」
と振り返る。
そして、次に似た考え方が必要な問題に出会ったときに、少しだけ前より早く気づける。
そういう経験を積み重ねていくことが、入試問題に対応する力につながっていきます。
いきなり過去問だけでは難しい
入試問題に慣れるために、過去問に取り組むことも大切です。
ただ、まだ入試問題に慣れていない段階で、いきなり本番と同じように時間を計って過去問を解いても、難しく感じる生徒は多いでしょう。
入試問題を集めた市販の問題集もあります。
そういったものを使う方法もあります。
ただ、難しい問題が続けば、
「全然できない」
と気持ちが萎えてしまうこともあります。
だから、当塾では普段の授業だけでは十分に扱いきれない入試対策を、時間を決めて取り組む場を作っています。
当塾の「入試対策講座」
当塾では例年、10月頃から「入試対策講座」を行っています。
「入試対策講座」という一つの講座があるわけではありません。
複数の講座を用意し、その年の生徒の状況を見ながら、必要なものを組み合わせています。(生徒や保護者はその中から必要なものを選ぶ)
例えば数学なら、入試で必要になる基礎を確実に取るための内容や、図形・関数などを扱います。
英語では、普段の授業だけでは十分な時間を取りにくい長文などを扱うこともあります。
ただ、毎年同じ内容ではありません。
昨年はこの内容が必要だと判断して行った講座を、今年は別の講座に差し替えることもあります。
その年の生徒の学力や課題によって、必要な勉強が変わるからです。
そして、普段の個別指導とは違い、講座は少人数で行います。
なぜ少人数で行うのか
個別指導なら、自分の問題を自分のペースで考えることができます。
これはもちろん大きなメリットです。
一方で、個別だけでは、
「他の人はどうやって考えるんだろう?」
ということを知る機会が少なくなります。
少人数で一緒に問題に取り組むことで、
「自分はここに注目したけれど、他の人は違うところを見ていた」
「そういう考え方があるのか」
と気づくことがあります。
それも勉強です。
自分一人で問題を解くだけではなく、他の人の考え方を知ることで、自分の「問題を見るための引き出し」が増えていきます。
以前から行っている統一テスト後の「数学解説会」に近い部分もあります。
普段は個別に学ぶ。
でも、時には少人数で一緒に考える。
その両方が必要だと考えています。
20点、30点上げる魔法ではありません
ここは、あえて書いておきたいと思います。
この講座を受ければ、20点、30点と簡単に点数が上がる。
そんな魔法のようなことはありません。
受験直前になって、短期間の講座だけで大きく成績を変えるというのは、そんなに簡単なことではありません。
むしろ、ここから目指したいのは、
「取るべき問題を落とさない」
「数学で40点をしっかり確保する」
「証明問題をできるだけ取り切る」
「問題文を読み違えない」
「初めて見る問題でも、まず何をすればいいのか考えられる」
といったことです。
こうしたことを一つずつ積み上げていく。
その結果として、点数や偏差値が上がることはあります。
ただ、それも、
「この講座を受けたから、すぐに20点上がった」
という単純な話ではないと思います。
それまで積み上げてきたものが、時間差で表面化して、点数になった。
そういうこともあるでしょう。
だから私は、うまいことだけを言おうとは思っていません。
入試問題を見る目を作る
受験勉強をしていくと、これから「見たことがない問題」にたくさん出会います。
そこで戸惑うこともあるでしょう。
でも、それはおかしなことではありません。
入試問題なのだから、見たことがないのが普通です。
大切なのは、
「見たことがないからできない」
で終わるのではなく、
「見たことはないけれど、知っていることは何だろう」
「問題文のどこに注目すればいいだろう」
「この条件は何を意味しているんだろう」
「自分の引き出しの中から、使えそうなものはないだろうか」
と考えられることです。
入試問題は、今まで解いた問題をそのまま再現するためのものではありません。
今まで勉強してきたことを使って、初めて見る問題にどう向き合うかを見るものでもあります。
だからこそ、受験勉強では基礎を大切にしながら、初見問題にも触れていく。
そして、
「分からない」で止まるのではなく、「どう見ればいいんだろう」と考える。
そういう見方を少しずつ身につけていくことが、入試に向けた勉強なのだと思います。
[2026-09-16]