任せることと、放っておくことは違う/塾長ブログ
近隣小中学校に通学のお子様をお持ちの保護者様へ(渋川・吉岡・榛東)
皆さん、こんにちは。
うえだ未来塾の上田です。
現在、テスト前通い放題の真っ最中です。
そのため、今日も祝日ですが塾は開校しています。テスト前ですから、特別なことではありませんね。
毎日、生徒たちが勉強している様子を間近で見ていると、いろいろと感じることがあります。今回は、その中でも最近特に気になっていることについて書いてみたいと思います。
もちろん、一部の生徒に見られる傾向であり、全員に当てはまる話ではありません。
当塾のテスト前通い放題は、塾が決めた課題をこなすといった一般的なテスト対策とは少し違います。
基本的には、生徒自身が考えて計画を立て、日々の学習を進めていきます。塾で勉強することだけでなく、家で取り組むべきことも含めて、やるべきことを全て計画に入れてもらいます。
つまり、塾に来ている時間だけ勉強すればいいというものではありません。
自分に何が必要なのかを考え、限られた時間の中で、どの科目にどれだけ取り組むのかを決めていくことも大切にしています。
ところが、そこで問題になることがあります。
それは、好きな科目、得意な科目に学習が偏ってしまうことです。
好きな科目や得意な科目を勉強すること自体は悪いことではありません。むしろ、得意な科目をさらに伸ばすことも大切です。
ただ、そればかりになってしまうとどうなるでしょうか。
好きな科目、得意な科目はそれなりに点数が取れるようになります。しかし、それ以外の科目はいつまでたっても変わりません。
例えば、数学が好きだから数学ばかり勉強する。英語が得意だから英語には時間をかける。一方で、苦手な理科や社会は後回しにする。
これでは、全体の点数はなかなか上がりません。
いくら塾がテスト前通い放題という環境を用意しても、理社マラソンを実施しても、本人の学習が偏ったままでは、期待するような結果にはつながらないのです。場合によっては、苦手科目の点数が下がり、全体の点数まで下がってしまうこともあります。
そもそも、苦手な科目を避け続けて、得意な科目だけを伸ばそうとしても、成績全体を底上げすることはできません。
ここで、少し食事に例えてみます。
例えば、にんじんが苦手だからといって、にんじんを一切食べず、好きなプリンばかり食べていたらどうなるでしょうか。
プリンはおいしいし、食べることも苦になりません。でも、それだけでは栄養が偏ってしまいますよね。
勉強もこれと似ています。
好きな科目ばかり勉強するのは、好きなものばかり食べているのと同じです。苦手な科目だからこそ、意識して取り組む必要があります。
得意な科目は継続して取り組み、苦手な科目にも時間をかける。そうやって全体的に学習を進めていくことが、結果として総合的な点数の底上げにつながります。
「苦手な科目は家でやります」は本当?
もう一つ、気になっていることがあります。
それは、生徒から出てくる「この科目の勉強は家でやります」という言葉です。
もちろん、本当に家で取り組んでいるのであれば何も問題ありません。塾でやるべきことと家でやるべきことを分けて、計画どおりに進められているのであれば、それは立派なことです。
しかし、実際にはそうなっていないケースもあります。
塾では好きな科目や得意な科目を勉強し、苦手な科目は家でやると言って後回しにする。こちらからは家での様子が見えないので、適当な理由をつけて結局やらない。そういうことも考えられます。
結局、家でもなかなか手をつけられず、テスト直前になって慌てる。これでは計画を立てた意味がありません。
そのため、そうした傾向が見られる生徒については、塾で苦手科目を中心に取り組んでもらうこともあります。場合によっては、塾で取り組む科目をこちらで指定することもあります。
本来、勉強は自分で考え、計画を立てて進めていくものです。
ただ、それがまだ難しい生徒もいますし、自分の気持ちをうまくコントロールできない生徒もいます。
そうした場合には、本人に全てを任せるのではなく、こちらが必要な部分に介入することも大切だと考えています。
保護者の方にも考えてほしいこと
そして、これは塾だけの問題ではありません。
保護者の方にも、ぜひ考えていただきたいことがあります。
お子さんが家でどのように勉強しているか、把握できているでしょうか。
自分の部屋に入っているから勉強しているだろう。机に向かっているから大丈夫だろう。そう思っていないでしょうか。
実際には、スマホを見ていたり、ゲームをしていたりすることもあります。部屋にいることと、勉強していることは全く別です。
子どもの自主性を尊重することは大切です。しかし、自分で学習を管理できない子に、全てを任せてしまうのは違うと思います。
自立することは大切ですが、何もしなくても自然に自立できるわけではありません。自分をコントロールすることが苦手な子は、いつまでたっても自分でコントロールできないこともあります。
そうであれば、保護者がもっと関わる必要があるのではないでしょうか。
例えば、勉強する場所をリビングにする。何を勉強したのかを確認する。計画どおりに進んでいるかを一緒に確認する。
子どもの自主性を尊重することと、子ども任せにすることは違います。
場合によっては、保護者がもう少し厳しく関わることで、学習習慣が変わることもあるはずです。
厳しい言い方かもしれませんが、子どもが勉強しないことを本人の性格や意欲だけの問題にしてしまっていないでしょうか。保護者の関わり方が、今の状況を招いている可能性もあります。
塾がどれだけ学習環境を整えても、本人が取り組まなければ成績は上がりません。そして、家での学習を誰も確認していなければ、改善するきっかけもなかなか生まれません。
任せることと、放っておくことは違う
自分で考えて勉強できるようになることは、一つの目標です。しかし、最初から誰もがそれをできるわけではありません。
自分で計画を立てて実行できる生徒には、どんどん任せればいいと思います。一方で、それが難しい生徒には、塾も保護者も必要なところで関わっていく必要があります。
好きなことだけをやるのではなく、必要なことにも取り組む。
塾も保護者も、子どもに任せるべきところと、関わるべきところを見極めなければなりません。
テスト前通い放題という環境を用意しているからといって、それだけで成績が上がるわけではありません。大切なのは、その環境をどう使うかです。
せっかく勉強する時間と場所があるのですから、好きな科目だけに時間を使うのではなく、自分に必要な勉強にしっかり取り組んでほしいと思います。
[2026-11-04]