統一テストの結果を見て感じたこと/塾長ブログ
【統一テスト結果から見える課題と今後の対策】
近隣小中学校(渋川・吉岡・榛東)に通学のお子様をお持ちの保護者様へ
皆さんこんにちは。
うえだ未来塾の上田です。
今回は中学3年生が受験している「統一テスト」について、最近返却された第5回の結果をもとに、見えてきた課題と今後に向けたアドバイスをお伝えしたいと思います。
◆ 「統一テスト」とは?
ご存じない方のために、まず「統一テスト」について簡単にご説明します。
統一テストは、群馬県公立高校入試を想定して作られた唯一の模擬試験で、毎年5月から1月にかけて計9回実施されます。受験生の多くは学習塾に通う中学3年生で、毎回7,000人~8,000人が受験します。
このテストの大きな特徴は2つあります。
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入試レベルに極めて近い問題構成
出題は実際の入試傾向を徹底的に分析して作られており、難易度や出題形式も本番に近い内容です。 -
自分の現在地を正確に把握できる
多くの受験生が受けるため、自分の偏差値や順位を基に、志望校の合格可能性を客観的に判断する材料になります。
◆ 第5回(9月実施)の結果から見えた課題
先日返却された第5回の統一テストでは、全体的に点数が下がる傾向が見られました。
教科 | 国語 | 数学 | 英語 | 理科 | 社会 | 3教科合計 | 5教科合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第4回(8月)平均点 | 54.6 | 55.4 | 57.8 | 59.5 | 54.0 | 167.8 | 281.3 |
第5回(9月)平均点 | 56.2 | 48.9 | 48.0 | 54.4 | 46.6 | 153.1 | 254.1 |
5教科平均で27点ダウンという結果です。特に英語と社会の下がり幅が大きく、この2教科での失点が全体の点数低下に大きく影響していると考えられます。
◆ なぜ点数が下がったのか?
原因は一つには絞れませんが、主な要因として考えられるのは以下の点です。
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問題の難易度が上がってきている
入試が近づくにつれ、出題内容はより本番に近づき、応用力・総合力を求められるようになります。 -
1・2年生の基礎が不十分なままになっている
特に統一テストの前半(~第5回)では、出題の8~9割が1・2年生の内容です。ここがしっかりできていないと、問題が少し難しくなっただけで点数は大きく下がります。
つまり、**「入試レベルに近づく問題についていけていない」=「基礎の定着不足」**ということが、点数低下の主な要因ではないかと考えています。
◆ 特に注意すべき「基礎の重要性」
たとえば数学で言えば、大問1の計算問題など「いわゆる一行問題(基礎)」が全体の4割以上を占めています。
しっかり基礎ができていれば50点前後(平均点程度)は確実に取れる構成になっています。
これは統一テストだけでなく、公立高校入試でも同様です。
実際、令和5年度(2023年)の群馬県公立高校入試の平均点は以下の通りです。
教科 | 数学 | 英語 | 理科 | 社会 | 国語 | 5教科合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
合格者平均 | 52.8 | 44.9 | 57.5 | 54.0 | 60.2 | 273.3 |
英語は例年に比べて難化した年でしたが、それでも合格者の平均は270点を超えています。
裏を返せば、基礎がしっかりできていれば、安定して合格点は狙えるということです。
◆ これからの勉強で大切なこと
統一テストも半分を過ぎ、いよいよ入試に向けて本格的な追い込みの時期に入ってきました。
ここで大切なのは、**「焦らず・地道に・基礎から」**という姿勢です。
特に勉強が苦手な子ほど、「とにかく応用をやらなきゃ」「難しい問題を解かないと」と焦ってしまいがちです。
でも、それは順序が逆です。
✅ まずは1・2年の基礎をしっかり復習すること
✅ 何度も反復すること(1回では定着しません)
✅ 理解より先に“定着”を意識すること(=手が動くかどうか)
この繰り返しが、実は一番効果的です。
◆ 最後に
「統一テストで点数が下がった」と聞くと、つい不安になりがちですが、**今の状況を知ることこそが最も重要な“第一歩”**です。
ここからどれだけ基礎に立ち返って努力できるかで、入試本番の結果は大きく変わってきます。
「5ヶ月」もあると見るか、「もう5ヶ月しかない」と見るか。
その意識の差が、未来の結果を分けます。
ぜひ今一度、お子様の学習状況をご家庭でも見直していただき、必要に応じて基礎の見直しをしてみてください。
私たちも引き続き、しっかりサポートしてまいります。
ご質問やご相談などがあれば、いつでもお気軽にご連絡ください。
[2024-09-27]