不登校中の学習成果を成績評価に反映(文科省)/塾長ブログ
【不登校の学習成果が成績に反映へ──文科省が法改正と通知を発出】
近隣小中学校(渋川・吉岡・榛東)に通学のお子様をお持ちの保護者様へ
こんにちは。
うえだ未来塾の上田です。
今回は、最近文部科学省から出された通知についてご紹介させていただきます。
2024年8月29日、文部科学省は「不登校児童生徒が欠席中に行った学習の成果に係る成績評価について」という内容の通知を、全国の教育委員会などに発出しました。
◆ 不登校でも、学びがあれば評価の対象に
この通知は、同日公布・施行された法令改正(学校教育法施行規則の一部改正)を受けて出されたものです。
今回の改正により、不登校であっても学校外での学習の成果を、正式に成績として評価できるようになりました。
これまでも「出席扱い」のような制度は存在していましたが、今回の改正では、より具体的に成績評価と結びつけることが可能になったのがポイントです。
これは、不登校の子どもたちにとって大きな前進です。
◆ 背景には「不登校20万人超」の現実
文部科学省のデータによると、不登校の児童生徒数は10年連続で増加。
2021年度と2022年度には、2年連続で全国の不登校児童生徒が20万人を超えるという深刻な状況です。
一方で、自宅やフリースクールなどで学習を継続している子どもも多く、その努力を学校の評価につなげる必要性が高まっていました。
◆ 成績に反映される具体的な例
今回の通知では、次のような具体的な学習活動が成績評価の対象になるとされています。
-
1人1台の端末を活用し、教育支援センター等から学校の授業にオンラインで参加している
-
学校から配布されたプリントや教材を自宅で活用し学習している
-
フリースクールに定期的な学習報告を提出し、学校と連携しながら課題やテストに取り組んでいる
-
民間のeラーニング教材などを用いて自宅学習を行い、その状況を支援機関や保護者と学校が共有している
これらの活動を通じて「どのように学習を継続しているか」が確認できれば、成績に反映される可能性があります。
◆ 学びの“かたち”は一つじゃない
私たちはこれまで、「学校に通う」ことが学びの基本であると考えてきました。
しかし、時代は変わりつつあります。
今や、自宅やフリースクール、オンライン教材などを使った“別の形”の学び方も広がり、そこに努力や継続があれば、きちんと認められる時代に入りつつあります。
当塾でも、不登校や登校しぶりを経験している生徒が少なからずいます。
そうした生徒たちにとって、「自分の頑張りが評価される仕組み」があることは、安心材料になるのではないでしょうか。
◆ 最後に:誰もが「学ぶ権利」を持っている
不登校であっても、学校以外の場所で懸命に学んでいる子どもたちがいます。
その努力が「評価される」ことで、将来の選択肢を狭めずにすむようになります。
保護者の皆様におかれましては、もしお子様が不登校や登校しぶりの状態であっても、「何をしていないか」ではなく、「今、何をしているか・何ができるか」に目を向けていただけたらと思います。
うえだ未来塾では、どんな環境にいる生徒でも「今より一歩前に進む」ためのサポートを惜しみません。
今回の情報が、少しでも保護者の皆様のお役に立てば幸いです。
[2024-09-04]