個別指導でも「自立学習」は自然には身につかない/塾長ブログ
近隣小中学校に通学のお子様をお持ちの保護者様へ(渋川・吉岡・榛東)
皆さんこんにちは。
うえだ未来塾の上田です。
学習塾の方針として、
「細かく生徒一人ひとりにカリキュラムを作成し、そのカリキュラムに則って学習を進めていく」
こうした言葉を掲げている塾は、今では決して珍しくありません。
個別指導塾であれば、なおさらよく目にする表現だと思います。
ただ、この言葉はとても聞こえが良い一方で、 実際の指導現場では簡単に実現できるものではない、というのが正直なところです。
カリキュラムは「計画」ではなく「仮説」
一人ひとりにカリキュラムを作ること自体は、決して難しいことではありません。
問題は、
- その通りに進められるか
- 生徒が本当に理解しながら進められるか
という点です。
実際にやらせてみると、
- 想定以上のスピードで進んでいく生徒
- こちらの想定通りに理解が進まない生徒
必ず差が出てきます。
前者の場合は、大きな修正は必要ありません。(どんどん先取で進めていくだけです)
しかし後者の場合、 当初に立てたカリキュラムは、 そのままでは機能しなくなります。
つまり、カリキュラムは 完成形ではなく、あくまで仮説なのです。
思った通りに進まない生徒への対応
理解に時間がかかる生徒に対しては、
- 使用するテキストを変える
- 進度を落とす
- 別の説明や別の切り口を試す
など、試行錯誤を繰り返す必要があります。
「一人ひとりに合わせる」とは、 最初から完璧なカリキュラムを用意することではなく、 途中で何度も修正することだと考えています。
自立学習を目標にしているからこそ起こる問題
当塾では、自立して学習できる状態を目標にしています。
しかし、苦手意識が強い生徒ほど、
- 手が止まる
- 何から手をつけていいか分からなくなる
- 考える前に止まってしまう
といった状態になりやすくなります。
手が止まるということは、 自分一人では学習が進められていないということです。
これは塾内だけでなく、家庭学習でも同じ問題が起こります。
居眠りは結果であって、原因ではない
指導者の目が届かない瞬間に、 居眠りをしてしまう生徒もいます。
これは決して特別なことではありません。
眠くならないように、
- 手を動かす学習
- 書いて覚える学習
- 音読を取り入れる学習
など、できる工夫は行っています。
それでも居眠りが起きる場合、 それは「怠け」ではなく、
- 学習体力の不足
- 生活リズムの乱れ
- 集中力の持続時間の短さ
といった、別の問題が表に出てきている状態です。
自立学習は「放っておくこと」ではない
自立学習という言葉から、
先生が何も言わずに任せる
というイメージを持たれることがありますが、 それは誤解です。
自立学習とは、
- 何をすればいいかが分かっている
- 手が止まった時に立て直せる
- 勉強の仕方を自分で選べる
こうした状態を指します。
そのためには、 最初は大人がしっかり関わり、 環境とやり方を整える必要があります。
家庭学習は「見えない」からこそ注意が必要
保護者の皆さまに、ぜひ一度考えていただきたいことがあります。
自分の部屋で勉強しているからといって、 本当に集中できているとは限りません。
- 手は動いているか
- 考えながら取り組めているか
- 途中で止まっていないか
これは外からは分かりにくいものです。
集中できない子ほど、目の届く場所で
集中が続かない生徒ほど、 自分の部屋よりも、
リビングなど保護者の目が届く場所
での学習をおすすめします。
「集中できなさそうだから自分の部屋でやらせる」という判断が、
- 知らないうちに寝ている
- スマホを触っている
- 机に向かっているだけで進んでいない
といった状況を招くこともあります。
環境づくりは慎重に
学習環境は、一度決めると後から変えるのが大変です。
- スマホの扱いをどうするか
- 学習時間中のルールをどうするか
- 声がけの仕方をどうするか
安易に決めず、 よく考えた上で行動することが大切です。
最後に
「一人ひとりに合わせた指導」は、 言葉にするほど簡単ではありません。
だからこそ、
- うまくいかないことを前提に
- その都度立ち止まり
- 修正を重ねながら
指導を続けていく必要があります。
当塾では、 勉強をただ進めることよりも、
どうすれば自分で学べるようになるか
を大切にし、 塾とご家庭が同じ方向を向いて、 お子さまの学習を支えていきたいと考えています。
[2026-01-20]