文法を軽視しない英語指導 ― 実力につながる学びの形/塾長ブログ
近隣小中学校に通学のお子様をお持ちの保護様へ(渋川・吉岡・榛東)
皆さんこんにちは。
うえだ未来塾の上田です。
最近、読み直している本があります。
4年ほど前に購入した『英文法再入門』(澤井康佑著・中公新書)という本です。
タイトルの通り、英語を一から学び直したい大人向けの本なのですが、塾で英語を教えている私にとっても改めて考えさせられる内容でした。
著者は、英語が難しい理由を2つ挙げています。
一つは「英語が日本語と全く別の言語であること」。
もう一つは「中学・高校で正しい方法と順番で学ばなかったこと」。
この“順番”という部分に、特に共感しました。
例えば「不定詞」。
“to+動詞の原形”という形ですが、「名詞的用法」「形容詞的用法」「副詞的用法」といった分類があります。
ところが現在の中学校の教科書では、その最初の「名詞的用法」が、文法的な説明もほとんどないまま中1の2学期の本文に登場します。
「~すること」と訳すだけで、なぜそうなるのかの説明が抜け落ちている。
これでは生徒も混乱しますし、教える側もどこまで踏み込むべきか悩ましいところです。
そのため、当塾では中1の段階ではあえて詳しく扱わず、中2で改めて体系的に教えるようにしています。
仕組みを順を追って理解した方が、確実に定着するからです。
こうした理由から、当塾では「学校準拠」の教材を基本的に使用していません。
もちろん学校のテストで良い点が取れるに越したことはありませんが、私たちが目指しているのは“テストで点を取るための勉強”ではなく、“英語力そのものを育てる学習”です。
高校入試、さらには高校以降の学びにもつながるような、真の実力をつけていきたいと考えています。
その結果として、当塾の生徒は定期テストよりも「実力テスト」の方でより良い順位を取る傾向にあります。
平均点が下がる実力テストの方で成果を出せるということは、基礎力が確実に身についている証拠です。
一方で、定期テストで高得点でも実力テストになると点数が下がる生徒も少なくありません。
これは、短期間の暗記に頼った勉強になっているケースが多いです。
テスト範囲が広く、思考力も問われる実力テストで点が取れないのは、知識が「つながっていない」からです。
だからこそ、日々の学習で「英単語」と「文法」をコツコツ積み重ねることが大切です。
目先の点数ではなく、長期的な成長を見据えた学習。
これが、うえだ未来塾の英語指導の基本方針です。
今後も、生徒たちが“使える英語力”を身につけられるよう、順序立てて、そして本質的な指導を続けていきたいと思います。
[2025-10-21]