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高崎・前橋・渋川 志願倍率の推移から見えた「選ばれる高校・選ばれない高校」/塾長ブログ

近隣小中学校に通学のお子様をお持ちの保護者様へ(渋川・吉岡・榛東)

 

皆さんこんにちは。

 

うえだ未来塾の上田です。

 

昨日、本年度の公立高校入試における第1回志願状況が発表されました。


この後、1回目・2回目と出願変更の機会がありますので、最終的な志願状況が確定するのはもう少し先になります。

以前、12月に実施された進路希望調査の結果についても触れましたが、
今回の県全体の平均倍率は 0.97倍 と、過去最低の水準となりました。

県の分析では、
・少子化
・私立高校授業料の無償化
・通信制高校への進学増加

といった点が要因として挙げられています。

どれか一つが原因というよりも、これらが重なり合った結果だと思いますが、
やはり最も大きな影響は 少子化 でしょう。


子どもの数が年々減少している中で、定員や学校数が大きく変わらなければ、倍率が下がっていくのはある意味当然の流れとも言えます。

そこに「学び方の多様化」や「私立高校という選択肢の拡大」が加わり、
公立高校を第一志望としない受験生が増えてきている現状が、今回の倍率にも表れているように感じます。

今回は、当塾の生徒がこれまで多く進学してきた
高崎地区・前橋地区・渋川地区
この3地区の主要高校について、一昨年からの倍率の推移 を見ながら、私なりの考えを述べていきたいと思います。

※比較はすべて「第1回志願状況」です
※入試制度が一昨年に変更されたため、今回は一昨年からの推移で見ています


県内で志願倍率が高かった高校(学校別)

今回の第1回志願状況において、県内で特に志願倍率が高かった高校(学校別)は以下の通りです。

1位 高崎経済大学附属高校 1.32倍
2位 高崎高校 1.28倍
3位 伊勢崎高校 1.28倍
4位 桐生高校 1.23倍
5位 高崎工業高校 1.21倍

■ 高崎地区の倍率推移と考察

高校名 今年度 昨年度 一昨年度
高崎高校 1.28 1.34 1.25
高崎女子高校 1.05 1.16 1.13
高崎北高校 1.02 1.18 1.15
高崎経済大学附属 1.36 1.17 1.26
高崎工業高校 1.21 1.24 1.15
高崎商業高校 1.05 1.28 1.18

高崎地区の高校は、例年倍率が高く出やすい傾向がありますが、年度ごとの上下動も大きいのが特徴です。

今年度は多くの高校で昨年度より倍率が下がりました。


特に高崎北高校は、12月時点の進路希望調査では定員割れが見られましたが、今回何とか定員を充足する形となりました。

一方で、高崎経済大学附属高校だけが全体の流れとは逆に倍率を大きく伸ばしています。

昨年度の倍率が比較的低かったことから、
「今年はチャンスがある」と捉えた受験生が増えた可能性は十分に考えられます。

ただし、ここで一つ強調しておきたいのは、

倍率が下がったからといって、入試が楽になるわけではない

という点です。

倍率はあくまで競争の割合を示す数字であり、
その高校が求める学力水準そのものが下がるわけではありません。

倍率が高くても低くても、
受かる生徒は受かり、届かない生徒は届かない。
それが入試の本質だと思います。

また高崎地区は、私立高校の選択肢が非常に豊富です。
授業料無償化の影響もあり、

・無理に倍率の高い公立高校に挑戦する
・不合格になるリスクを負う

よりも、

・最初から私立単願で
・条件の良い形(奨学金や特待制度)で進学する

という選択をする家庭が増えてきているのではないか、そんな印象も受けます。


■ 前橋地区の倍率推移と考察

高校名 今年度 昨年度 一昨年度
前橋高校 1.14 1.14 1.23
前橋女子高校 1.06 1.24 1.10
前橋西高校 0.83 0.92 1.04
前橋工業高校 0.95 1.03 1.06
前橋商業高校 1.10 1.16 1.25
勢多農林高校 1.06 1.10 1.22
市立前橋高校 1.15 1.20 1.01

前橋地区は、高崎地区と比べると、全体的に倍率が下がり続けている 印象があります。

特に前橋西高校は2年連続で定員割れとなり、
地区内での評価や選ばれ方に大きな変化が起きていることが分かります。

一方、市立前橋高校はここ数年、安定して高い倍率を維持しています。
同じ前橋地区でも、学校ごとの差がはっきりしてきていると言えるでしょう。

倍率が下がるということは、偏差値も下がる傾向になります。
その結果として、

前橋地区の高校の方が、高崎地区より「入りやすい」学校が多くなっている

という見方もできます。

もちろん、入りやすい=悪い学校、ということでは決してありません。
重要なのは、その学校が持つ特色や教育環境が、お子様に合っているかどうかです。


■ 渋川地区の倍率推移と考察

※今年度より定員削減
・渋川高校:200名 → 160名
・渋川青翠高校:160名 → 120名

高校名 今年度 昨年度 一昨年度
渋川高校 0.98 0.87 0.92
渋川女子高校 0.98 0.87 1.11
渋川青翠高校 0.86 0.72 0.97
渋川工業高校 0.93 0.85 0.74

渋川地区は、定員削減という対策が取られたにも関わらず、
今年度も定員割れが続く結果となりました。

特に渋川青翠高校は、定員を遥かに満たしていません。


正直なところ、「なぜここまで人気が出ないのか」と感じる部分もあります。

一方で、渋川女子高校は昨年度大きく倍率を下げましたが、
今年は1.00倍近くまで回復しています。

これはあくまで私見ですが、
女子生徒は通学距離や通学負担をより重視する傾向がある のではないかと思います。

前橋女子高校や高崎女子高校は魅力的な学校ですが、
通学時間や交通手段の負担は決して小さくありません。

その点、渋川女子高校であれば、
自転車やバスで通学でき、家庭によっては送迎も可能です。

こうした「現実的な通いやすさ」が、
今回の倍率に影響している可能性は十分に考えられるでしょう。


■ 倍率や偏差値だけで進路を決めないでほしい

現在は、県内どこの高校を受験しても制度上の不利はありません。


その結果として、

・中心部の高校に志願者が集中する
・周辺地域の高校が定員割れを起こす

という状況が生まれています。

これは、地域の過疎化と非常によく似た構図です。

「人が集まらないから統合・廃校」
そんな単純な話で片付けられる問題ではありません。

高校は、その地域で子どもたちを育てるために欠かせない存在です。

これから受験を迎える中学生、
そしてさらに下の学年のお子様をお持ちの保護者の方には、

・どんな環境で
・どんな仲間と
・どんな3年間を過ごしてほしいのか

ぜひ、倍率や偏差値だけでなく、
その先まで見据えた進路選択 をしていただきたいと思います。

数字はあくまで一つの材料です。


その数字の裏にある意味を、少し立ち止まって考えてみることも、
これからの時代の高校選びには必要なのではないでしょうか。

[2026-02-03]