2学期中間テスト廃止で、本当に大丈夫?/塾長ブログ
近隣小中学校に通学のお子様をお持ちの保護者様へ(渋川・吉岡・榛東)
皆さんこんにちは。
うえだ未来塾の上田です。
2学期がスタートしました。
対象中学校にお子様が通われている保護者様は、当然ご存知かと思いますが、今年度から2学期の中間テストが廃止され、期末テスト1回になりました。
中学1年生にとっては今年度からの変更なので、これが普通だと思われるかもしれません。
一方、中学2年生・3年生にとっては、これまであった2学期中間テストがなくなったことになります。
なぜ中間テストが廃止されたのか、その理由は正直なところ私にはわかりません。
ただ、数年前から先行して2学期中間テストを廃止した学校もあり、その状況を踏まえて今回の変更になったのかもしれません。
では、中間テストは本当に必要ないのでしょうか。
今年度、別の中学校では、当初は2学期中間テストを廃止する予定だったそうです。
年間予定表にも中間テストは記載されておらず、他校と同じように2学期は期末テストだけになる予定でした。
ところが、その後、方針が変更され、中間テストを実施することになったと聞いています。
私自身、実際の保護者アンケートの結果を見たわけではありませんので、なぜ方針が変更されたのかを断定することはできません。
ただ、「中間テストはあった方がいい」という意見や、テストがなくなることへの不安があったのではないかと思います。
では、なぜテストがなくなることを不安に感じるのでしょうか。
一つは、評価の判断材料が減ることだと思います。
これまでは2学期に中間テストと期末テストの2回がありました。
例えば、中間テストで思うような結果が出なかったとしても、
「次の期末テストで取り返そう」
と考えることができます。
ところが、期末テスト1回だけになれば、その機会が一つ減ります。
もちろん、学校の成績は定期テストだけで決まるものではありません。
提出物や授業への取り組みなど、様々な要素を含めて評価されます。
それでも、定期テストが重要な判断材料の一つであることには変わりありません。
そう考えると、テストが2回から1回になることで、一度のテスト結果が持つ重みはこれまでより大きくなります。
一度失敗したからといって、それですべてが決まるわけではありません。
しかし、「次のテストで挽回する」という機会が一つ減ることは事実です。
そして、もう一つ気になるのが、テスト範囲の広さです。
定期テストは、基本的には前回のテスト以降に学習した内容が範囲になります。
中間テストがなくなれば、その分、2学期期末テストの範囲が広くなることは避けられません。
もちろん、どこまでを範囲にするかは学校や先生によって違います。
しかし、テストの回数が1回減った以上、これまで2回に分けて確認していた内容を1回のテストで確認することになるため、範囲が広くなる可能性は高いでしょう。
実際、学校によっては、前回のテスト以降に学習した内容をできるだけ次のテストで扱うという考え方をされる先生もいるようです。
例えば、3学期期末テストが2月中旬頃に実施された場合、その後に学習した内容は、その学年ではテストする機会がありません。
そのため、次の学年の1学期のテスト範囲に上乗せされることがあります。
そうなれば、次学年の1学期の期末テストはかなり広い範囲になります。
これと似たようなことが、今回の2学期期末テストでも起こる可能性があります。
では、テスト範囲が広くなると何が問題になるのでしょうか。
私は、テスト勉強の中身が変わってしまうことを心配しています。
これまでも、
「テスト前になったからワークをやる」
「とりあえず提出できるところまで終わらせる」
という生徒は少なくありません。
しかし、本来のテスト勉強は、ワークを終わらせることが目的ではありません。
ワークをやって、間違えた問題を解き直す。
できなかった問題を、できるようになるまで繰り返す。
英単語を覚える。
文法を確認する。
理解が曖昧なところをもう一度勉強する。
こうした作業をして、初めてテスト勉強になります。
ところが、テスト範囲が広くなればなるほど、
「ワークを終わらせる」
ことだけで精一杯になる生徒が増える可能性があります。
そうなると、
「ワークは終わったけれど、できない問題はできないまま」
という状態でテストを迎えることになります。
一方、普段から勉強している生徒は違います。
学校で学習した内容を普段から少しずつ復習していれば、テスト前にすべてを一からやり直す必要はありません。
テスト前には、間違えた問題の確認や反復練習など、「できるようにするための勉強」に時間を使うことができます。
ここで差がつきます。
つまり、中間テストがなくなったこと自体が、直接的に学力を下げるという話ではありません。
問題は、テスト範囲が広くなったときに、普段から勉強している生徒と、テスト前しか勉強しない生徒との差が、これまで以上に広がる可能性があることです。
そして、これは単なる私の感覚だけで言っているわけではありません。
群馬県教育委員会は、高校入試の結果について、得点帯ごとの分布を公表しています。
その分布を見ると、教科によっては得点の高い層と低い層に分かれ、その間の層が薄くなっている傾向が確認できます。
つまり、「みんなが同じように少しずつできなくなっている」というよりも、「できる生徒」と「できない生徒」の差が広がっているような分布が、実際の入試結果にも表れています。
これは私が生徒を見ていて感じた印象だけではなく、県が公表しているデータからも確認できることです。
そして私は、学校の定期テストでも、これと似たことが起こる可能性があると考えています。
普段から勉強を継続している生徒は、テスト範囲が広くなっても対応できます。
しかし、テスト前になって初めて勉強を始める生徒は、範囲が広くなればなるほど「終わらせること」が目的になりやすい。
ワークを終わらせる。
提出する。
でも、間違えた問題をやり直す時間はない。
英単語や文法を覚える時間もない。
これでは、なかなか力はつきません。
その結果、勉強を継続している生徒はさらに力を伸ばし、勉強をしない生徒はさらに苦しくなる。
中間層が少なくなり、「できる子」と「できない子」の差が大きくなる。
そうした状況が、今まで以上に起こりやすくなるのではないでしょうか。
保護者様にとっては、「他の子がどうなるか」よりも「自分の子がどうなるか」が一番大切だと思います。
それは当然のことです。
だからこそ、今回の変更を「テストが1回減ったから楽になった」とだけ考えない方がいいと思います。
テストが減ったことで、一度のテストの重みは増しました。
そして、テスト範囲が広くなればなるほど、普段から勉強しているかどうかの差も出やすくなります。
だからこそ、これまで以上に大切になるのが、普段の学習です。
テスト前になってから慌てて勉強するのではなく、学校で学習した内容を普段から確認しておく。
ワークもテスト前に初めて取り組むのではなく、日頃の学習に使う。
そして、テスト前には「終わらせる」のではなく、「できるようにする」ための時間を確保する。
中間テストがなくなった今、こうした勉強の仕方がこれまで以上に重要になるのではないでしょうか。
テストの回数が減ったことは、単純に生徒の負担が減ったというだけではありません。
一度のテストの重みが増え、普段の学習習慣による差が、これまで以上に結果に表れやすくなる。
私は、今回の変更について、そこを一番注意して見ていく必要があると思っています。
[2026-09-03]