その高校、本当に進学先の候補から外していいですか?/塾長ブログ
近隣小中学校に通学のお子様をお持ちの保護者様へ(渋川・吉岡・榛東)
皆さん、こんにちは。
うえだ未来塾の上田です。
昨日、近隣の高校である渋川女子高校の校長先生が、わざわざ当塾まで足を運んでくださいました。
最初は正直、「なぜうちの塾なんだろう?」と思いました。公立高校の先生が塾を訪問されること自体、私にはあまり馴染みがなかったので、少し戸惑いました。後になって、色々な学習塾を回られているのかな、と思った次第です。
これまでにも、私立高校の先生が毎年数名、学校案内や入試概要などを持って来てくださることはありました。しかし、公立高校の先生、それも校長先生ご自身が直接お越しになるとは思ってもいませんでした。
最初は少し警戒心を持って対応していたのですが、名刺をいただいてからは、さすがに恐縮してしまいました。
ちなみに、私は普段から横柄な対応をしているつもりはありませんが、一見すると少し怖そうな雰囲気があるようです(笑)。
渋川女子高校が置かれている現状
今回、校長先生がお越しになった背景には、現在の高校を取り巻く厳しい状況があるようです。
渋川女子高校は、今年度から募集定員が200名から160名へと40名削減されました。
さらに、10月1日現在の進路志望調査では、定員を30名ほど下回る志願状況となっています。
もちろん、これはあくまで10月1日時点の希望状況であり、最終的な志願者数とは異なります。ただ、学校側としては相当な危機感を持たれているようでした。
校長先生のお話では、進学実績も決して悪いわけではなく、昨年は山形大学の医学部医学科に合格した生徒もいたそうです。
また、日頃から熱心に勉強に取り組んでいる生徒も多く、学校としても大学進学に向けてしっかり取り組んでいるとのことでした。
私自身、渋川女子高校の進学実績については毎年確認していますので、そのあたりは承知しています。
それでも、志願者数が減少しているという現実があります。
校長先生からは、メディアなどで報じられているような具体的な統廃合が決まったわけではないので、ぜひ高校進学の際には選択肢の一つとして考えてもらいたい、という切実なお話がありました。
当塾からの進学者は、これまでゼロ
実は、当塾は開校から5年以上が経過していますが、これまで渋川女子高校に進学した生徒は一人もいません。
だからといって、私が渋川女子高校をおすすめしていないわけではありません。
最終的には生徒本人の希望を尊重しますし、希望する高校の中に入っていないこともあります。また、本人が希望していても、現状の学力ではなかなか難しいというケースもあります。
高校選びは、学校側の事情だけで決めるものではありません。
本人の希望、学力、将来の進路など、色々なことを考えながら決めていくものです。
ただ、私自身も隣の男子校の出身ということもあり、渋川女子高校は母校の次くらいに馴染みのある高校です。
だからこそ、地域の高校がこうした状況になっていることには、寂しさも感じます。
統廃合が具体的に決まっているわけではありませんが、そうなる前に、少しでも多くの中学生に志願してもらいたいというのが率直な気持ちです。
高校選びは、倍率だけで判断しない
今回の話を聞いて、改めて考えてほしいことがあります。
それは、高校選びをする際に、倍率や現在の人気だけで判断してしまわないことです。
例えば、渋川女子高校のように志願者数が減っている学校には、以前よりも入学しやすくなるという側面があるかもしれません。
また、大学進学という観点から考えると、指定校推薦という選択肢もあります。
また、私の母校である渋川高校についても、指定校推薦という観点から考えると、早稲田大学やGMARCHなどの大学への推薦枠があります。
そのため、学力が比較的高い生徒にとっても、考え方によっては選択肢の一つになるのではないでしょうか。
もちろん、指定校推薦は誰でも利用できるわけではありません。高校での成績がとても大事になります。
しかし、学力が比較的高い生徒にとっても、考え方によっては選択肢の一つになるのではないでしょうか。
例えば、高崎高校や高崎女子高校などの進学校を目指すのではなく、渋川高校や渋川女子高校に進学して、そこで上位の成績を維持しながら指定校推薦を狙うという考え方です。
ただし、ここで気をつけてほしいことがあります。
高校に入学する前の段階で、自分がその高校でどの程度の成績を取れるのかを正確に判断することは、実際にはかなり難しいということです。
中学校での成績がそのまま高校でも通用するわけではありません。
高校に入れば、周囲の生徒も同じように勉強します。中学校では上位だった生徒が、高校では思うように成績を伸ばせないこともありますし、反対に高校に入ってから大きく伸びる生徒もいます。
つまり、今の学力だけで3年後の自分を決めつけることはできないのです。
指定校推薦は、誰にとっても有利な制度ではない
指定校推薦という言葉を聞くと、一般入試よりも楽に大学へ進学できるというイメージを持つ人もいるかもしれません。
しかし、決してそう単純なものではありません。
指定校推薦を狙うのであれば、高校に入学してからの3年間、安定して良い成績を取り続ける必要があります。
定期テストの結果がかなり大切になりますので、高1からしっかり頑張る必要があります。
そう考えると、コツコツと努力を積み重ねられるタイプの生徒には、向いている受験方法だと思います。
一方で、普段はあまり勉強せず、テスト直前になってから慌てて勉強するようなタイプには、必ずしも向いているとは言えません。
また、指定校推薦の枠があるからといって、必ず自分が希望する大学に進学できるわけでもありません。
高校に入学してから、どれだけ頑張れるかが重要になります。
志願者が少ないからチャンスが広がるという考え方もできますが、同じようなことを考える生徒が増えれば、指定校推薦をめぐる競争が激しくなる可能性もあります。
単純に「倍率が低いからお得」「指定校推薦があるから有利」と考えてしまうのは危険です。
高校選びでは、現在の自分の学力だけでなく、自分がどのような性格なのか、どのような環境であれば頑張れるのかということも考えてほしいと思います。
渋川市内の高校を取り巻く状況
今回、渋川女子高校の校長先生がお越しになったことで、改めて地域の高校が置かれている状況を考えさせられました。
実は、私の母校はさらに厳しい状況です。
10月1日現在の志願倍率は0.58倍。
定員160名に対して、志願者は半分程度という状況です。
今後、志願者が増えて仮に0.7倍程度になったとしても、112名ほどです。
4クラス編成で、1クラス30名に満たない人数になります。
これは単に人数が少なくなるというだけの話ではありません。
もちろん、少人数だからこそ、一人ひとりに目が行き届きやすいというメリットもあるでしょう。
しかし、高校生活は勉強だけではありません。
クラスでの活動、学校行事、部活動など、ある程度の人数がいるからこそ成り立つものもあります。
部活動によっては、人数不足で活動の継続が難しくなったり、場合によっては廃部になったりすることも考えられます。
また、生徒数が少なくなれば、学校全体の活気にも影響してくるかもしれません。
私の力でどうにかできる問題ではありませんが、いずれ渋川市内の4校の統廃合が現実的な課題になってくる可能性はあると思っています。
ただ、そうなるまでは、何とかそれぞれの高校が定員を充足できる程度の生徒に志願してもらいたいですね。
高校選びで、最初から選択肢を狭めない
少子化が進む中で、高校を取り巻く環境は確実に変わってきています。
これまで人気のあった高校であっても、今後どうなるかは分かりません。
反対に、現在は志願者が少ない高校であっても、そこで充実した高校生活を送り、大学進学に向けて頑張ることは十分にできます。
高校選びでは、志願状況だけでなく、その学校の進学実績や特色、入学後の環境なども含めて考えることが大切です。
自分がどんな高校生活を送りたいのか。どんな大学や進路を目指したいのか。そして、そのために高校でどれだけ努力できるのか。
3年後のことは誰にも分かりません。
今の学力が高いからといって、何もしなければ、いずれ自分より下にいた生徒に追い抜かれることもあります。
反対に、今はそれほど高い学力でなくても、入学後に努力を続ければ、大きく成長できる可能性があります。
高校は入学することがゴールではありません。
その先の3年間をどう過ごすかが、大学進学や将来にもつながっていきます。
今回のような状況だからこそ、最初から候補から外してしまうのではなく、渋川女子高校も含めて、色々な高校を検討してみてほしいと思います。
最後になりますが、渋川女子高校の校長先生、わざわざこのような小さな塾にまで足をお運びいただき、ありがとうございました。
地域の高校について改めて考える、貴重な機会になりました。
[2026-11-03]